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ビワマス保存の温度管理とは?「滋賀県一本釣り漁師天然ビワマス産地直売直送」

2025年1月15日

ビワマス予約販売

ビワマス釣り

肉厚な個体で粒ぞろいのビワマスが釣れました。
採れたてを最良の方法で仕立て冷やし込み完了後発送です。

当船ではお客様の目には決して目に触れない採捕後から発送前の冷やし込みにも拘りを持って温度管理を行っていますが、経験上0℃以下の冷凍温度で冷やし込むことを行う事はありません。

保存温度が低ければ鮮度や品質を保つことが出来るとお思いかも知れませんが、むしろその逆で3日以内くらいで食べてしまうようであれば適温で冷やしていた魚と食べ比べても遜色なく舌でそのビワマスの味の違いに気付くことは難しいかも知れません。とてもデリケートなビワマスの身質の場合、間違った保存温度で管理した場合その後の旨味にも影響されプラスになることは無いと私は考えています。

脂の乗り等そのビワマスの個体や季節にも多少影響はされますが、最高潮に美味しく食べることの出来る10日前後適温で冷やし込み温度を管理された魚と採捕後の活〆時も含め0℃以下を数時間でも潜らせたビワマスとでは、日持ちと言うよりは適温で冷やし込んだ場合での最終的に最も美味しく食べることが出来るビワマスの完成には最短7~10日前後の期間が必要との私見で個人差はあると思いますが、ビワマスの味に影響してしまい0℃以下の冷凍温度で冷やしてしまった場合身質を破壊しながらその旨味の出るまでの工程日数すら理論上遅くなり、それが遅れるということは身の鮮度も自ずと落としてしまう矛盾したことになってしまいます。

ビワマスを一番美味しく食べることのできるタイミングを逃すというよりは、身質と旨味の波長が最高の所で一致する所が無いということの私的な持論の為に0℃以下での保管や保存を個人的な経験上で行っておらず、血抜き等の活締時にもマイナス水温の場合放血等にも良い影響となった経験も無くプラス条件となることを理論上も含め今まで体験できた経験をすることが出来なかったからです。

また、0℃以下で冷やし込んだ場合、以後お客様へ発送する際はそれ以上に温度の高いクール宅急便(役10℃未満)で発送しなければならない為、かなりの(最悪+10以上)温度差が生じてしまい同条件での発送となると冷凍便で発送する他なく確実にそのデリケートなビワマスの身質を破壊してしまいそれをクリアー出来たとしても店舗やご家庭でお口に入るまでにその温度管理を維持することは困難となってしまうのです。

ただ、お造りで食べる場合最低での3~4日も待たない完成されていない薄味の魚で美味しい醤油の味が好みの方は0℃以下の氷塩水で冷凍温度に冷やされた保存の魚を冷たく食べれますし夏なんかはむしろその冷たさが美味しく感じるのかも知れないですが…。また、-30℃のアルコール急速冷凍後―60℃スーパーフリーザーで完璧なハイテク冷凍保存をすることを除き、美味しくなくても少しでも日持ちさせて食べたい方は家庭用の冷凍庫の-18℃くらいでゆっくり凍結でも味はともかく半年くらいの期間なら食べるだけのことはできると思いますが自己責任でお願いします。

私の考える適温で冷やし込むという意味合いは、ビワマスを採ったその後の生け越しから、脳天〆や、放血、神経〆活締めや冷却の総称である活締め+臓抜き、冷やし込みまでの一連の総称を=「ビワマスの仕立て」とし、時期や気温により臨機応変にその仕込みを行うことを心がけていますが、最良で最高の身質を保ちながら最も早く最も美味しく身質と旨味が可能な限り最高潮で交差することが出来る所を創り出す手助けを行う事と、プロとして知識や技術向上も目的とし、凝り固まることのない間違いと気付いた時には素直に認める柔軟な姿勢と忍耐と努力で最高の食材として食して頂けるビワマスを提供したいとの思いで行う温度管理の行為でありただの鮮度保持だけでは無いということを説明したいのですが、その結末には理論的や数式的に当てはめることができたとしても魚の個体差や食する方の個人差、体調により感想がある程度左右されとても奥深く完全には解明し完成することは一生掛かっても不可能と思える未知数な部分でありそれがまた楽しみでもあるのです。

当船で仕立て上げたビワマスは価格だけであれば他のものと比べ決して安価ではありませんが、すごく幸運なことに当船との取引業者様にその意味が分からない舌を持つ自称プロの方や食材に妥協を挟む料理人の方が一人も居られずそれがゆえに稀に辛口な意見で勉強させて頂くこともありますが、他で仕入れられたとしてもいつの日か帰って来てくださり信念を折らずに良かったとの思いでそれが励みにもなります。

これまで以上に知識と技術を積み重ねそれを駆使し忍耐と努力で仕込み仕立て上げることでただのビワマスと呼ぶことの出来ない「びわこ水産ゑびすのビワマスかそれ以外か」(笑)と言って頂けることを目標とし漁師をやっていくことができる限り精進したいと思いますので是非これからも色々な方々とお付き合いさせて頂ければと存じますのでどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

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